数年前に指導していたある選手は、いつもあと少しで勝てない選手(ライバル)がいました。
県内のレースではいつも隣のレーンで泳ぎ、いつも競り合いながら
切磋琢磨しお互いに強くなっていきました。
しかし、いつもあと少しで勝てないのです。
練習も、生活面もダッシュの選手として本当にお手本のような選手でした。
―なぜ勝てないのか。
ある時ふと話してみました。
「〇〇くん(ライバル選手)との距離で自分のレースをしていないか?」
「今日は自分の泳ぎを精一杯するようにやってみよう。」
他の選手と比べたり、競り合ったりすることは決して悪いことではありません。
特に速い選手と競うことで、想像以上の力を発揮できることは沢山あります。
でも、常にそればかりでは、大事な時に自分の力を精一杯発揮することは
難しいのではないでしょうか。
その日のレース・・・大ベストです。そして勝ちました!